★<週刊ウンチク>バックナンバー★ | |||||
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稲の倒伏のお話 冷夏にも関わらず、林さんちの稲は、けなげにも、ちゃんと育ってくれました。 この収穫の秋、皆さんもご近所の田んぼや、電車や車で出かけた際に窓から収穫間近の田んぼを見ることも多いと思いますが、よ〜く見ると一枚一枚違い、特に、稲が倒れている田んぼが時々あることに気づくはずです。 今回は、その倒れた稲のお話です。 ![]() (上)「稲の倒伏(とうふく)」ぐったりと倒れた稲。 到達、倒産、転倒、倒錯と、「倒」がつく言葉にはあまり、ロクなものがありませんが、お米の世界でも、倒伏という業界用語があります。字で読むが如しで稲が倒れることです。歳を取るほどに、頭が垂れるような話ならともかく、お米の世界では、倒伏は実に色々な意味を持っています。 まず、稲が倒れると言うのは、どんな状況か? 1、肥料のやり過ぎ 2、肥料散布のタイミングミス 3、強風や豪雨の影響 4、虫害や病気 5、品種特性 1、肥料のやり過ぎは、まさしく育ち過ぎです。 お百姓さんと言えども、煩悩の塊。少しでもたくさん、収穫しようと肥料を増やすと伸びすぎて倒れます。やっかいなのは、倒れるほど肥料をやると、お米の味が落ちることです。 最近は、食味向上の為に倒れることは少なくなりましたが、今年のような冷夏だとモヤシのように伸びて倒れる田んぼも続出でした。 2、肥料散布のタイミングミスは、稲の肥料散布時期には2段階があります。光合成をする茎や葉が育つ時期、そしてお米の赤ちゃんが育つ時期。 このお米の赤ちゃんが、稲の株元に7月中旬頃から出来始め品種によりますが、約1センチ前後で肥料を散布するとドンピシャ、お米が育ちます。しかし、早過ぎると、茎が伸びて倒れてしまいます。 3、強風や豪雨の影響は、物理的に倒れるので仕方ありませんが、やはり1と2の影響を受けます。以前、台風のあと、洪水でなぎ倒された稲の写真が地元新聞に載っていたので、「へぇ〜大変だなぁ〜」思って、よくよく見たらなんと、林さんちの田んぼだったと笑えない話もあります。 でも、洪水が起きるのは、田んぼばかり埋めて宅地にしているからです。ここ数年特に、洪水が多発しているのも、その影響でしょうね。 4、虫害や病気で倒れるのは、基本的に、肥料のやり過ぎで、稲が太って体が柔らかくなって虫や病気にやられます。 林さんちも、虫や病気に少しやられることはありますが、農薬をまかないので、それは仕方がないことと考えています。子供達の田植え授業でも、「苗は3本植えです。それは1本目は虫用、2本目は鳥さん用、3本目が人間用だからです。」と教えています。 5、品種特性は、耐倒伏性と言って表しますが、これが弱だとやはり倒れる危険が高まりますので、肥料散布にはとても気を使います。 ちなみに、コシヒカリは昔から倒れやすい品種で、栽培が大変でした。林さんちでは、最近、めったに倒すこともなくなりましたが、昔は、じゅうたんのように、、、、(T_T)倒していました。そこで稲刈り機械の先に「スイスイデバイダー」なる特殊なオプションを装着していました。 今の機械にはついてないのでスッキリしたものです。
そしてここからが本題、倒伏での影響ですが、倒れるほど肥料をやっているので美味しくないと同時に、粒の隅々まで栄養が行かないので、クズ米が増える。ひどい時には、地面についているお米からは、根や芽が出ることもあります。こうなると最悪です。ちなみに、このような発根米は炊くと黒っぽい感じです。発芽玄米って販売していますが、倒伏での発芽はまた別のようですね。 ところが、「コシヒカリばかりがお米じゃない!」にも、詳しく書きましたが、5の品種特性で、耐倒伏性が強いとどうなるか? 倒伏しないから良いことばかりと思っていたら、農家は、倒伏しないことを良いことに、大量の肥料を稲に与えます。肥料が多いと食味が落ちることは知っていますが、それでも、これぐらいなら、、、と肥料を多く散布して収量を上げます。そうやって、せっかくの美味しいお米の評価を、下げているのです。 コシヒカリだけが、美味しいお米ではありません。 他にも、美味しいお米がたくさんあることを知っておいてください。 林さんちのお試しセットで、ぜひお試しください。 最後に、PTAで、お米のお話をさせていただく時、必ずする話ですが、面白い話を。 田んぼで稲が倒れるのは、中央付近で、周辺部は倒れません。それはなぜか? それは、周辺部は、風雨にさらされて強くなったからです。 お宅のお子様は、田んぼに例えると、どこの稲ですか? ![]() (上)奥の辺に沿ったところは倒れていませんね! |
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